こんにちは!自由を目指す雄です。
今日も私のブログにお越し頂きありがとうございます!
皆さん、「ムチン」という成分をご存知でしょうか?
ウナギやドジョウ、クラゲなどのぬめりを構成する成分の一つなのですが、このムチン、私達が日頃酷使している目を助けてくれる効果があるのです。
目次
ムチン(mucin)とは
ムチンとは、動物の上皮細胞・粘膜・唾液腺などが産生する粘性物質の総称。
糖タンパク質の一種で、アミノ酸が繋がったポリペプチド鎖に糖鎖が枝状に結合した構造を持ちます。
ムチンは人の身体の中いたるところに分布しますが、例えば胃粘膜においては胃酸からの防御の役割をし、目の表面ではムチン層を形成して目の表面を保護するとともに、涙液の安定性を保つ働きがあります。
また、組織が傷ついた場合、ムチンはその傷を保護し、さらにその修復を促進します。
[補説]オクラや山芋などに含まれるぬめり成分もムチンと呼ばれることがあります。
ムチン(mucin)の働き
ムチンは、目の表面を覆う涙の構成成分の一つであり、水層を油層と液層で挟みこむことで目の潤いを保つ働きをしています。
水分を角膜に密着させ蒸発を防ぐことで目の潤いを保っているのです。
粘液質であるムチンは、涙液の主成分である水分を角膜に均等に定着させる役目を担っています。
涙は外側から、油層、液層の二層構造をしています。
油層は、まぶたの縁にあるマイボーム腺から分泌され、外側を覆うことで涙が蒸発するのを防いでいます。
液層は、涙の大部分(95%)を占める層で、タンパク質など様々な成分を含んでおり、角膜への栄養補給や感染予防、傷の治癒など、涙の重要な働きを担っています。
上まぶたの裏側にある涙腺から分泌されます。
また、目の表面の「ゴブレット細胞」から分泌される粘液のムチン(分泌型ムチン)は、涙が目の表面を均一に分布するのを助けています。
最近の研究で、このムチンが涙の安定性に重要な役割を果たしていることがわかってきました。

角膜の細胞は本来、水をはじく性質がありますが、糖とタンパク質からなるムチン(膜型ムチン)の作用によって角膜と水分をなじみやすくしています。
このムチンという土台がなければ、涙が目の表面に留まれず流れ落ちてしまいます。
近年、パソコンや携帯などの長時間使用によるまばたきの減少や、コンタクトレンズの使用による涙の減少によりドライアイが引き起こされていますが、ムチンを摂取することで涙の働きを安定させることが出来るのです。
まだあるムチン(mucin)の効果
ムチンにはタンパク質を分解する酵素が含まれているので、食べ物から摂取したタンパク質の吸収を促進するという効果があります。
タンパク質は身体の組織を作りエネルギー源にもなる重要な成分ですので、ムチンを摂取することにより効率を高め、疲労回復にもつながります。
また、粘膜に含まれるムチンの働きでウイルスの侵入を防ぎ感染症にかかりにくくするだけでなく、免疫力を高めることにも役立ちます。
さらに胃の粘膜を正常に保ち胃炎や胃腸炎を防ぐ効果や、肝臓や腎臓の機能を高め体内環境を整えて高血圧や腎不全などを防ぐ効果が期待できます。
このように、ムチンは私達が気付かないところで様々な効能を発揮しているのです。
植物粘液はmucilage
ムチンとは、動物より分泌される粘質物一般を指し、植物粘液はmucilageと呼び、ムチンと同様の効果が期待されます。
mucilageは、身近にある野菜から手軽に、そして美味しく摂取することが出来ます。
オクラ

オクラの粘りは、糖の吸収を難しくし、コレステロールや血圧を下げる効果があります。
山芋

山芋は、腸内でゲル化し、一緒に食べた糖質や脂質を包み込み、吸収を遅らせ食後の血糖上昇を抑えます。
里芋

里芋は、体内でグルクロン酸を作り、胃腸の潰瘍を予防し、肝臓や腎臓の作用を強化します。
蓮根

蓮根は、切る時に糸を引きますが、水溶性食物繊維で血糖値を下げる効果があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ヌメヌメやネバネバのある食材は、こうして私達の体に様々な角度から働きかけてくれているのです。
毎年乾燥の季節にやって来る、目の不快感。
私は、ムチンとmucilageを積極的に摂取しています。
出典:大塚製薬
出典:ダイト薬品
出典:Wikipedia
出典:デジタル大辞泉
出典:栄養士だより1月号