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今回はタイトルにもありますが、『聡明』の言葉の意味と、それにふさわしい朝鮮王朝史に残る代表的な女性を取り上げてみました。
聡明
意味
事物や人物に対する良し悪しの判断ができ、優れた観察力で相手の本質を見抜ける性質、また、その様子を言います。
出典:コトバの意味辞典
(「聡」は耳が、「明」は目がさといこと)頭のはたらきがするどいようす。
出典:旺文社国語辞典 改訂新版
聡明の「聡」は、耳がよく聞こえること、「明」は目がよく見えることを表しており、そこから理解力や判断力が優れている様子を指すようになりました。
使い方
聡明な忠利はなぜ弥一右衛門がそうなったかと回想してみて、それは自分がしむけたのだということに気がついた。
出典:森鴎外 「阿部一族」
この少年もまた他の同じ位の年齢の児童と同様に真率で温和で少年らしい愛らしい無邪気な感情の所有者であり、そしてその上に聡明さのあることが感受された。
出典:幸田露伴 「蘆声」
朝鮮王朝史に残る聡明な女性の代表
淑嬪崔氏
淑嬪崔氏は、第19代国王・粛宗(スクチョン)の側室、第21代国王英祖(ヨンジョ)の生母であり、ドラマ「トンイ」では明るく正義感の強い努力家で、後に息子を王にする聡明な女性というキャラクターでした。
しかし、史実の彼女は裏のある恐ろしい人間だったと言われています。
第19代国王・粛宗の正室だった仁顕(イニョン)王后は1701年8月に崩御。
それから40日後、淑嬪崔氏は粛宗に、こう告発したのです。
「王妃の死は張禧嬪が密かに巫女を宮殿に招き入れ、王妃が早く死ぬよう呪詛した為死に至った。」
仁顕王后は病弱であり子を授かることが出来ず、この当時世子になっていたのは張禧嬪が産んだ息子でした。
淑嬪崔氏にも粛宗との間に息子がいましたが、息子を王にする為には張禧嬪の息子を世子の座から追放する必要があったのです。
このように淑嬪崔氏には、張禧嬪を陥れなければならない動機があり、また張禧嬪に罪をかぶせる必要があったのです。
鄭蘭貞
「朝鮮王朝3大悪女」のひとり鄭蘭貞は、王族と妓生との間に産まれた庶子(正室ではない女性から産まれた子供)であるが故に不遇な日々を過ごしながらも美しく聡明な女性として育ちます。
低い身分の出身から妓生(キセン)になった鄭蘭貞は、やがて尹元衡(ユン・ウォニョン)の妾となります。
尹元衡(ユン・ウォニョン)は文定(ムンジョン)王后の弟なのです。
鄭蘭貞は尹元衡の側室となり正室(金安老の姪)を毒殺して継室に収まり、外命婦最高の位である「貞敬夫人」の称号を得て共に栄華を極めるのです。
また、文定王后の手先になって数々の悪行に手を染めて行き、文定王后没後、ともに失脚して自害という最期を送りました。
黄真伊
朝鮮王朝第11代国王の中宗(チュンジョン)の時代に活躍した最高の妓生(キセン)として名高い黄真伊(ファン・ジニ)は有名な女流詩人です。
当時の朝鮮王朝は身分制度が厳格であり、両班(朝鮮王朝時代の貴族階級)の庶子として産まれた黄真伊は、厳しい差別を受けながらも美しく聡明な女性へと成長し、音楽や文学の教養を身につけていたと伝えられます。
やはり風流人として有名だった碧渓守(ピョク・ケス)との間に交わした「松都三絶」「満月台懐古詩」など五詩と、漢詩七編を残しました。
張禧嬪
そして最後は、「朝鮮王朝3大悪女」のひとり張禧嬪です。
幼くして父を亡くし、家計が苦しい為に女官となり、低い身分の出身であるものの第19代国王・粛宗(スクチョン)の側室で第20代国王・景宗(キョンジョン)の生母となった女性です。
「朝鮮王朝実録」には「大変な美人であった」という記述が何回かあり、歴史書の上でも張禧嬪が絶世の美女であったことが裏付けられているほど、聡明で美しく粛宗の寵愛を受けていました。
そんな張禧嬪が、なぜ「朝鮮王朝3大悪女」と言われてしまうのか。
淑嬪崔氏は粛宗に、「王妃の死は張禧嬪が密かに巫女を宮殿に招き入れ、王妃が早く死ぬよう呪詛した為死に至った。」と告発したことで、張禧嬪は粛宗から死罪を言い渡され賜薬により処刑されてしまいました。享年42。
張禧嬪の人物像は、粛宗時代のことを記した朝鮮実録がもとになっています。
しかし、編集が完了したのは英祖の時代であり、英祖の母である淑嬪崔氏は禧嬪張と対立していたので、禧嬪張に不利な内容になった可能性は十分に考えられます。
「朝鮮王朝実録」という正式な歴史書を読んでも、張禧嬪が本当に悪女であった証明はないのです。
終わりに
聡明には、事物や人物に対する良し悪しの判断ができ、優れた観察力で相手の本質を見抜ける性質、また、その様子を言うとありますが、それが必ずしも善人を表す言葉ではないという事なのでしょう。
出典:Oggi.com
出典:Wikipedia
出典:韓流テスギ
出典:スポーツソウル
出典:歴史カン・ヒボン
出典:韓国ドラ時代劇.com