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【あまねく】の意味と使い方は?若い頃に使いたかった言葉を勝手にchoice!

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こんにちは!自由を目指す雄です。

今日も私のブログにお越し頂きありがとうございます!

人は当然のことながら、歳を重ねるごとに沢山の言葉を覚えていきます。

しかし日本人でありながら、まだまだ知らない日本語は山ほどあるわけでして…。

それも其の筈。

日本国語大辞典には、なんと50万語が収録されているとのことですから。

そんな50万語の中からと言うよりは、自分が若い頃に使えていたら良かったな~と思う言葉を勝手に選び、その意味と使い方を知りましょう!とうい今回の記事です。

日本語を扱う者として知っておきたい・使いたい言葉を、私なりに選びました。

あくまでも私一個人のレベルで進めていきます。

その第1回目は、【あまねく】です。

【あまねく】の意味

まずは、【あまねく】の意味から見ていきましょう。

【普く・遍く】
及ばぬところがなく。
ひろくゆきわたって。
一般に。

「普」は、広くすみずみまでゆきわたる意。
「遍」は、ひととおりゆきわたる意。

出典:旺文社国語辞典 改訂新版

【あまねく】の英語訳

次に、英語では【あまねく】をどう表現するのか見てみたいと思います。

普く・遍く
generally ; everywhere

出典:旺文社和英中辞典

【あまねく】の使い方

では、有名な小説家の方々は、この【あまねく】どのように使っているのでしょうか。

強権の勢力は普く国内に行わたっている。現代社会組織はその隅々まで発達している。――そうしてその発達がもはや完成に近い程度まで進んでいることは、その制度の有する欠陥の日一日明白になっていることによって知ることができる。

出典:「時代閉塞の現状」 石川啄木

何不足のない身の上とて、諸芸に携わり、風雅を楽む、就中、好んで心学一派のごとき通俗なる仏教を講じて、遍く近国を教導する知識だそうである。が、内々で、浮島をかなで読むお爺さん――浮島爺さんという渾名のあることも、また主人が附加えた。

出典:「半島一奇抄」 泉鏡花

一国の教育とは、有志有力にして世の中の事を心配する人物が、世間一般の有様を察して教育の大意方向を定め、以て普く後進の少年を導くことなり。 父母の職分は、子を生んでこれに衣食を与うるのみにては、未だその半ばをも尽したるものにあらず。

出典:「教育の事」 福沢諭吉

疾翔大力、微笑して、金色の円光を以て頭に被れるに、その光、遍く一座を照し、諸鳥歓喜充満せり。則ち説いて曰く、 汝等審に諸の悪業を作る。或は夜陰を以て、小禽の家に至る。

出典:「二十六夜」 宮沢賢治

春三月 発芽を待つ草木と二十五歳、運命の隠密な歩調を知ろうとする私とは双手を開き空を仰いで意味ある天の養液を四肢 心身に 普く浴びようとするのだ。

出典:「海辺小曲(一九二三年二月――)」 宮本百合子

【普く】と【遍く】

【普く】と【遍く】の2つの言葉は、【普遍】という熟語を構成します。

では、この【普遍】の意味を見てみましょう。

【普遍】の意味

広くゆきわたること。
あらゆる場合に当てはまること。
ある範囲の物事すべてに共通に存在すること。「普遍の真理」

出典:旺文社国語辞典 改訂新版

【普遍】は、似た意味の漢字で構成される熟語です。

【普遍】の英語訳

英語では、【普遍】をどのように表現するのでしょうか。

普遍(普遍性) universality
  (普及)  diffusion ; pervasion
普遍的な    universal ; general
普遍的に    universally ; generally

出典:旺文社和英中辞典

【普遍】の使い方

政治の上にも、宗教の上にも、その他人間生活のすべての諸相の上にかかる普遍的な要素は、多いか少ないかの程度において存在している。それを私は無視しているものではない。それはあまりに明白な事実であるがゆえに、問題にしなかっただけのことだ。

出典:「広津氏に答う」 有島武郎
出典:Wilfried PohnkeによるPixabayからの画像

すべて、芸術といわれるものが、良心の結晶であるかぎり、かくのごとき普遍性を有するものである。そして、それを感ずる人は、又かくのごとき自由性に、置かれている。与うるにも、受けるにも、そこに何等の条件と理論とを必要としないのである。

出典:「名もなき草」 小川未明

彼は普遍妥当の真理を超時間的に、いつの時代にも一様にあてはまるように説くことでは満足しなかった。彼の思想はある時代、ことに彼が生きている時代へのエンファシスを帯びていた。すなわち彼は歴史の真理を述べ伝えたかったのだ。

出典:「学生と先哲」 倉田百三

それで映画や連句のモンタージュが普遍的な効果を収めうるためには、作者が示そうとする「通路」が国道であり県道であることが必要である。そうでないときは作者の一人合点に陥って一般鑑賞者の理解を得ることは困難である。

出典:「映画芸術」 寺田寅彦

終わりに

【あまねく】

若い頃の日常会話の中で、自然と【あまねく】という言葉が使えていたら、どれだけ良かっただろうと個人的に思います。

柔らかい言葉で、柔らかく表現できる人は、自然と柔和なオーラを放っているものです。

柔和な人から発せらる言葉は、時として人を癒す力があります。

言語を扱う者として、柔らかい言葉で柔らかく表現できるよう、これからも言葉を学び続けたいと思います。

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