こんにちは!自由を目指す雄です。
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今回は、普段何気なく使われている「思いやり」という言葉について、「おや?」と感じる部分があったので考えてみました。
目次
思いやりの意味
「思いやり」という言葉を辞書で調べると以下の様に載っていますが、私達が普段使っている意味は、恐らく①ではないでしょうか。
①他人の身の上や心情に心を配ること。また、その気持ち。同情。
身の上→その人に関わること。また、その人の境遇。その人の運命。
心情→心の中にある思いや感情。
同情→他人の苦しみ・悲しみ・不幸などを同じように感じ、思いやり・いたわりの心をもつこと。かわいそうに思うこと。
②想像。推察。
想像→実際には経験していないことを推し量ること。
推察→他人の事情や心中を思いやること。
③思慮。分別。
思慮→注意深く心を働かせて考えること。
分別→道理をよくわきまえていること。また、物事の善悪・損得などをよく考えること。もろもろの事理を思量し、識別する心の働き。
思いやりの獲得時期
人間の発達過程において、何歳頃から思いやりを身に付けるのでしょうか。
子供は5歳前半になると運動機能がグンと伸び、喜んで運動遊びをするようになります。
友達と積極的に交流する時期もこの頃で、ルールのある遊びに活発に参加し、準備や片付けの必要性を身に付けていきます。
「参加」という行動には、自己主張のぶつかり合いが生じますが、自分達で解決しようと考え、こうした経験からお互いを認め思いやりの心が芽生えていきます。
当然、家庭環境や時代背景により個人差はありますが、5歳頃から少しずつ少しずつ思いやりを身に付けていくのです。
現代社会においては、産業構造の変化に伴い、社会との繋がりが減少傾向にあります。
核家族化や少子高齢化などの影響から、祖父母や親戚と触れ合う機会が減るのと同時に、他者との接し方や言葉の使い方を学ぶ機会も減ってきています。
即ち、社会性の発達が遅れる原因にもなります。
社会性→人間関係を形成し、円滑に維持していく能力。
文部科学省の「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」の中では、9歳以降の小学校高学年の時期の重視すべき課題の一つとして、「自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養」が挙げられています。
涵養→水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること。
思いやりのメカニズム
自動的
人間は、「共感」という相手を思いやる心の仕組みを持っています。
映画の残酷なシーンを観ている時、思わず自分まで痛さを感じてしまうような時があります。
これが「共感」の一種で、意識することなく自動的に起こっています。
かわいそうな人を見ると、何とかして助けてあげたいと思うのも、この「共感」のメカニズムが脳で働いたからです。
共感→他者との情動的反応を知覚する際に、その他者と共有する情動的反応。
意識的
一方、意識的に相手の立場に立って、自分だったらどう感じるだろうかというシミュレーションをすることで、感情移入し、人の行動を理解したり予測したりする場合もあります。
こちらは痛みの共感の場合とは違って、意識的に考えて行っているものです。
例えば、人の気持ちを本当によくわかっている人がいます。
彼らはなぜ人の気持ちがわかるのかというと、普段から相手の立場に立って考えるということを行っていることが多いからです。
自分が相手の立場だったら、こうされると嬉しいというようなことを想像して行動しているのです。
思いやりの強制
思いやりとは、他人に言われて起こす行動ではないのです。
「相手を思いやって○○○して下さい。」と言う大人がいますが、これは「思いやり」という言葉で包んだ命令です。
被災地でボランティアをしたり、募金活動を行なう大勢の人は共感性を軸に、誰からも強制されることなく自らの意思で行動しているのです。
共感性→他者の体験する感情を見た側に、それと一致した(苦痛など)、あるいはそれに対応した感情的反応(苦痛に対して心配するなど)が起こること。
思いやりを求める
得てして自分に思いやりがない人間ほど、相手に思いやりを求めるのです。
思いやりは自分にゆとりや余裕があって初めて与えられるのであり、求めるものではないのです。
衣食足りて礼節を知る
中国の管子による「衣食足りて礼節を知る」と言う言葉があります。
「人は生活に余裕ができて、初めて礼儀や節度をわきまえられるようになる」という意味ですが、思いやりにも当てはまります。
多くの人間は、自分が満たされて初めて人に優しくできる生き物なのです。
思いやりのない人間は、そう。生活が満たされていない人間なのです。
生活さえ満たされていれば、大抵の人間は思いやりの心を持てるものなのです。
出典:夢ナビ
出典:堺市HP
出典:空飛ぶ畳
出典:Weblio国語辞典
出典:マイナビウーマン
出典:故事ことわざ辞典
出典:若者の思いやりの変化
出典:JAPAN SPORT COUCIL
出典:多次元的視点に基づく共感性研究の展望