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インドの保護活動で野生トラが増加!絶滅の危機を回避できるのか?

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こんにちは!自由を目指す雄です。
今日も私のブログにお越し頂きありがとうございます!

先日、7月29日は『世界トラの日』でした。

ご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、現在もトラは絶滅危惧種に指定されており、生息が確認されている国ではその保護活動に力を入れています。

『世界トラの日』に、インドから嬉しいニュースが報告されましたので、皆様と共有したいと思います。

トラ減少の背景

トラが生息する森では、「トラ」は食物連鎖の頂点に立つ存在です。

「トラ」は頂点捕食者に分類され、シカやイノシシ、サルや鳥など、草食性動物や雑食性動物を捕食することでその個体数を調整しています。

トラが減っていくことは、生態系にも深刻な影響を及ぼすと考えられています。

しかし、20世紀初頭10万頭もいた野生のトラの数は、現在4000頭程しか生息していないと推定され、当時26カ国を数えた生息国も現在ではアジア14カ国へ減少、野生のトラは絶滅の危機にあります。

アジアの自然の頂点に立つ「トラ」が、なぜここまで減少してしまったのか。

その原因は、『違法取引のとしての密猟『森林破壊』です。

「トラ」は昔から、その美しい毛皮が商取引の対象になり、密猟され違法取引で密輸されています。

取引されている部分は毛皮だけではなく、骨格、かぎ爪、歯、頭蓋骨など多岐に渡り、野生のトラは皮から牙まで全てに需要があり、違法取引の対象となるのです。

もう一つの原因は『森林破壊』です。

世界では熱帯林をはじめとする貴重な森林が急速に失われています。
なぜ世界の森林は減少して行くのでしょうか。

原因の一つとして、熱帯林減少の約8割とも言われているプランテーションへの転用です。
紙や木材、パーム油を採る為に森林を伐採して、農地へ転用するのです。

更に原因の一つとして挙げられるのが、大規模な森林火災です。
火の不始末や落雷、気温上昇、干ばつなど様々な原因で火災は発生し、森林火災による年間CO2放出量は62~150トンにも及ぶと言われています。

インドネシア・スマトラ島を例にすると、1985年に2,540万ヘクタールあった熱帯林の半分以上がすでに消滅していると言われています。

スマトラ島の残り少ないトラは、森林の無秩序な伐採による脅威にもさらされているのです。

開発による伐採や違法伐採で森林が急速に失われ、トラの生息地が減少していることも非常に大きな問題なのです。

レッドリスト

レッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成した絶滅のおそれのある野生生物のリストのことであり、絶滅危惧種として食肉目ネコ科のアムールトラ、スマトラトラ、トラ、ベンガルトラが挙げられています。

アモイトラは、「野生のアモイトラは絶滅した可能性が高い」と言われており、リストに挙げられていません。

2019年7月AFPニュースによると、残存が確認された絶滅危機のトラは6亜種のみで、他は絶滅しているとのことです。

現存する亜種として確認されたトラは、ベンガルトラ・アムールトラ・アモイトラ・スマトラトラ・インドシナトラ・マレートラです。

絶滅した3つの亜種は、カスピトラ・ジャワトラ・バリトラです。

インドでの保護活動

100年前は何万頭を数えたインドに生息するトラも、1970年代には1800頭と急速に減少、2007年には1411頭という調査結果が出ました。

しかし、先月29日ナレンドラ・モディ首相は、2014年に2226頭だったインド国内のトラが、2018年には2967頭に増えたと発表しました。

インドではトラの保護活動の効率化を目的とした、様々な取り組みが政府主導で行われてきました。

BBCニュースでは、以下のように報告しています。

1972年に狩猟を禁止する法律(トラを殺したり捕まえたりすることは、トラに問題がある場合でも、実質的に違法)を施行しました。

効果は2006年に表れ出し、トラの生息数は増加傾向が続き、現在では世界中のトラの約7割が、インド国内に生息しているとみられています。

また、森林保護員の増員や保護区の整備などへの支出を増やし、更には生息地に近い村の住民たちの意識を向上させたのです。

その結果、 インド国内に生息する野生のトラの個体数が過去4年間で30%以上増え、絶滅の危機を救う結果報告と言えるかも知れません。

森林管理の当局者や科学者たちは長い時間、苦労して50万平方キロメートルの広大な範囲を歩き回り、トラが生息している証拠を集め、その最新調査の結果を4年毎に発表しています。

2022年までに野生のトラの個体数を倍にする

2010年11月24日、ロシアのサンクトペテルブルクで開催されていた世界トラ保護会議では、次の寅年である2022年までに野生のトラを倍増させる目標 を『首脳宣言』として正式に発表合意されました。

インドのナレンドラ・モディ首相は、7月29日次のように述べています。
「9年前、トラ生息数を2022年に倍にする目標がサンクトペテルブルクで設定された。我々はその目標を4年早く達成した」
同国が「トラにとって最大かつ最も安全な生息地の1つ」

そして、「発表されたばかりのトラ生息調査の結果は、インド国民全員と自然を愛する人全員を幸せにするだろう」とツイートしました。

インドで行われているこうした取り組みが結果を出していることから、他国でも活動を広げることにより、野生のトラを絶滅の危機から救う可能性があると信じています。

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