こんにちは!自由を目指す雄です。
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今回は、【兎】と【角】。
全く接点のない二文字ですが、どのような意味があり、どのように使うのかを学びます。
目次
兎角の語源
中国の伝統的な古典に、兎には角がないことから、実在するはずがない物事の例え、この世にあり得ないこと、起こり得るはずのないことの例えとして用いられています。
また、中国の短編小説集『述異記』には、「大亀に毛を生じたり、兎に角を生ずるのは、兵乱の兆しである。」と言った一説があり、元は戦争が起こる前触れのことを言った言葉であるようです。
これを、「亀毛兎角」と書きます。
「亀毛兎角」と「兎角」や「兎に角」の意味に関連性はなく、当て字であるということです。
智に働けば角が立つ、情に棹(さお)させば流される、意地を通せば窮屈だ。兎角この世は住みにくい。
出典:夏目漱石『草枕』
夏目漱石が、このように多用したことから、広く一般にも用いられるようになりました。
「当て字」とは、日本語を漢字で書く場合に、漢字の音や訓をその字の意味に関係なく当てる漢字の使い方を言います。
意味と使い方
兎角
意味
- 色々な物事が起こるさま、あれやこれや。
- ある状況になりやすいさま、そういった傾向があること、しばしば。
- 良くないことが多々あるさま。
- ある事情は考えずに、何はさておいて。
使い方
- 彼には兎角噂が絶えない。
- プレッシャーを与えるような事を言うと、彼は兎角物事を失敗してしまう。
- 彼には兎角の噂が流れているので、必要な時以外はあまり関わらないようにする。
- 兎角この世はままならぬ。
兎に角・兎にも角にも
『兎に角』は、『兎にも角にも』が短縮してできた副詞です。
様々な問題があるものの、物事を行うことを表す場合に『兎に角』を使います。
意味
- 何にせよ。いずれにしても。
- 色々事情はあるが、それはさておき。
使い方
- 考えることはとても良いが、とにかくやってみることにしよう。
- 見た目がだいぶ変わってしまったことはとにかく、君とまた会えることができて嬉しいよ。
兎も角
物事がよく分かっていないけれど、まず実行したり決定することを表す場合に『兎も角』を使います。
意味
- 曖昧な点は置いて、先に行ったり決定すること。
- ある事柄は問題外として。
使い方
- 成功するかは分からないけれど、兎も角実行してみることにしよう。
- 冗談は兎も角、本論に入ろう。
『とやかく』→『兎や角』
『とやかく』も漢字で表すと、『兎や角』となります。
意味
あれこれと。何のかのと。
使い方
- 兎や角言われる筋合いはない。
- 兎や角言う前に行動したまえ。
しかし、世の学者たちは、この頃、妙に私の作品に就いて、兎や角言うようになった。
出典:太宰治『如是我聞』
出典:語源由来辞典
出典:四文字熟語辞典
出典:実用日本語表現辞典
出典:旺文社国語辞典改訂新版
出典:WURK働くあなたのための学びのメディア