依然として終息が見えてこない新型コロナウイルス。
各地で『市中感染』が始まったとの報告がありました。
市中感染とは
市中感染とは、社会生活をしている健康人に起こる感染症のことで、その多くは感染経路を特定することが難しい外因性感染症を指します。
市中感染は、通勤途中や人通りの多い繁華街などでの接触、病原体に汚染されていた食べ物の摂取など、通常の生活の中で起こります。
国内における市中感染
北海道
北海道内では、冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」の会場スタッフが続けて感染した際に札幌市は、「通常の生活を送る市民の間で感染が拡大する市中感染の段階に入った」として注意を呼びかけました。
石川県
石川県内で新型コロナウイルスの感染者が2人確認された後、県知事は2月23日、「市中感染のステージに移りつつある。どこで感染者が出るか分からない状況だ」と述べ、緊張感を持って県民の感染拡大の防止と重症者が発生した場合の対応に備えるよう県幹部14人に指示しました。
そして、県民に対し「感染拡大を防ぐため互いに助け合い、支え合ってほしい」と呼び掛け、手洗いやせきエチケットの励行を要請しました。
神奈川県
新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、県内で2月27日3人の感染が確認されました。
相模原市在住の2人と厚木保健福祉事務所管内に住む1人 で、相模原市在住の2人には接点がないことから、相模原市は「市中感染の可能性がある」と説明しました。
韓国とアメリカ合衆国の市中感染
韓国
韓国政府は今の状況について「新型コロナウイルスの市中感染が始まる段階だ」という認識を示しました。
韓国南東部の大邱(テグ)では、宗教施設を中心に新型コロナウイルス感染者が相次いで確認されていて市中感染への懸念が高まっています。
中央防疫対策本部の副本部長を務める金剛立(キム・ガンリプ)保健福祉部次官は20日、「感染経路がはっきりしない事例がソウルや韓国南東部の大邱(テグ)などの地域で出ている。いまの状況は、海外から流入したウイルスが限られた範囲内で市中感染として広がり始めた段階だと認識している」と話しました。
アメリカ合衆国
米国でも新型コロナウイルスの感染経路が不明の「市中感染」とされる事例が発生しました。
2月26日米国の疾病予防管理センター(CDC)は、 米国でのアウトブレイクが新たな段階に入ったことを発表するとともに、市中感染した初の患者を報告しました。
アウトブレイクとは、感染症について一定期間内に、ある限られた範囲内あるいは集団の中で、感染者が予想よりも多く発生することを言います。
政府レベルでの対策が本格化する一方で全米への感染拡大が懸念されるなか、更に大きな懸念が浮かび上がってきました。
全米で市中感染が広がる可能性
トランプ大統領は26日の記者会見で、国民の不安を和らげようと試みましたが、公衆衛生当局は、新型コロナウイルスの市中感染を想定するように警告しています。
25日(米国時間)の記者会見でCDC内の国立予防接種・呼吸器疾患センターの所長ナンシー・メッソニエは、「国内で市中感染広がると予想しています」と語りました。
それが現実になりつつある今、更に大きな懸念があります。
韓国ではこれまでに35,000件以上の検査が実施されたが、米国で実施された検査は500件未満にすぎません。
どの程度の感染者数かを正確に把握するには、実際に新型コロナウイルスを検査する米国の能力を飛躍的に高める必要があります。
しかし、技術が追いついていないのが現実です。
これが懸念材料です。
アメリカでも日々増えていく感染経路不明の市中感染。
専門家からは、米国でもイタリアのようにあっという間に感染が拡大するという懸念の声が上がっています。
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