こんにちは!自由を目指す雄です。
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【矜持】【捏造】【漏洩】【堪能】【消耗】【情緒】【攪拌】【攪乱】【貪欲】【固執】【端緒】【輸入】【宿命】【設立】【睡眠】【蛇足】と続いてきています慣用読みシリーズ。
その第17回目は、【出納】です。
今回は、【出納】の本来の読み方と意味を学びます。
【出納】の本来の読み方
本来は、「しゅつのう」と読みます。
「とう」は、【納】の慣用音になります。
呉 音→ノウ(ナウ)
漢 音→ドウ(ダフ)
慣用音→トウ(タフ)・ナ・ナッ・ナン
参考:旺文社漢和辞典 改訂新版
平安時代末期に成立した古辞書である「色葉字類抄」や、室町時代中期に成立した用字集・国語辞典である「節用集」では、「シュツナウ」と読まれているそうです。
【出】を「すい」、【納】を「とう」と読むようになったのは、比較的新しい時代になってからだと思われます。
参考:精選版 日本国語大辞典
【出納】の意味
金銭または物品の出し入れ。支出と収入。「出納係」
出典:旺文社国語辞典 改訂新版
【出】の意味
↓下の記事をご参照下さい。
【納】の意味
糸と内ダイ(ノウ・ドウは変わった音。いれる意)とで、糸や織物をおさめいれる、ひいて「いれる」「おさめる」意を表す。
出典:旺文社漢和辞典 改訂新版
➀いれる。↔出スイ。
(ア)受ける。受け入れる。「受納」
(イ)引き入れる。
(ウ)聞き入れる。
②おさめる(をさむ)。
(ア)受け入れる。
(イ)取り込む。「収納」
(ウ)さし上げる。献ずる。「上納」
【出納】の英語訳
receipts and disbursements [ or expenses ]
出典:旺文社和英中辞典
incomings and outgoings
revenue and expenditure
【出納】の使い方
金穀の会計より掃除・取次にいたるまで、生徒、読書のかたわらにこれを勤め、教授の権も出納の権も、読書社中の一手にこれをとるがゆえに、社中おのおの自家の思をなし、おのおの自からその裨益を謀て、会計に心を用うること深切なり。
出典:「学校の説」 福沢諭吉
尚お成長すれば文字を教え針持つ術を習わし、次第に進めば手紙の文句、算露盤の一通りを授けて、日常の衣服を仕立て家計の出納を帳簿に記して勘定の出来るまでは随分易きことに非ず。父母の心して教う可き所なり。
出典:「新女大学」 福沢諭吉
自分の扶持米で立ててゆく暮らしは、おりおり足らぬことがあるにしても、たいてい出納が合っている。手いっぱいの生活である。しかるにそこに満足を覚えたことはほとんどない。常は幸いとも不幸とも感ぜずに過ごしている。
出典:「高瀬舟」 森鷗外
誰が出納を司るか。
出典:斎藤大辞典
Who has charge of revenue and expenditure ?
協議会出納員は、協議会の出納その他の会計業務を司る。
出典:京大-NICT 日英中基本文データ
The Treasurer of the council shall be responsible for all receipts and expenditures, including the council accounting.
締めの言葉
いかがでしたでしょうか?
時代と共に読み方が変わっていく言葉は、まだまだ他にもあります。
日常の中に少し学びを取り入れて、そして、少しだけ「知識力」を高めてみてはいかがでしょうか?
最後はこの言葉で締めたいと思います。
『知識は力なり』『knowledge is power』
イングランドの哲学者、フランシス・ベーコンの格言でした。