こんにちは!自由を目指す雄です。
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【矜持】【捏造】【漏洩】【堪能】【消耗】【情緒】【攪拌】【攪乱】【貪欲】【固執】【端緒】【輸入】【宿命】【設立】【睡眠】【蛇足】【出納】と続いてきています慣用読みシリーズ。
その第18回目は、【呂律】です。
今回は、【呂律】の本来の読み方と意味を学びます。
【呂律】の本来の読み方
本来は、「りょりつ」と読みます。
日本における国語の訓義としては、「ロレツ」となります。
参考:旺文社漢和辞典 改訂新版
「ロレツ」は、「りょりつ」の音変化したものです。
参考:デジタル大辞泉
【呂律】の意味
ものを言う調子。
出典:旺文社国語辞典 改訂新版
呂律が回らない
酒に酔ったり、病気などのために舌がよく動かず、ことばのはっきりしないさま。
一、音楽の調子。→十二律
出典:旺文社漢和辞典 改訂新版
二、ことばの調子。ものをいう調子。
【呂】の意味
人の背骨(脊椎セキツイ)がつながる形で、せぼねの意を表す。
出典:旺文社漢和辞典 改訂新版
➀せぼね。=膂リョ
②音楽の調子で、陰の音律。↔律。「六呂リクリョ」
【律】の意味
彳と、音を表す聿イツ(リツは変わった音。したがわせる意→率リツ)とで、道に従わせる、ひいて、のりの意を表す。
出典:旺文社漢和辞典 改訂新版
➀のり。おきて。さだめ。「法律」
②のっとる。基準・法則に従う。
③のっとり正す。「自律」
④一定の標準で測る。
⑤音楽の調子。「律呂リツリョ」
⑥詩体の名。→律詩
⑦〘仏〙仏法修行上のいましめ。「戒律」
【呂律】の英語訳
ろれつ 呂律
参考:新和英中辞典
articulation
ろれつが回らない
cannot speak clearly
cannot articulate
【呂律】の使い方
若旦那は、ありがたいか、暖かな、あの屋台か、五音が乱れ、もう、よいよい染みて呂律が廻らぬ。その癖、若い時から、酒は一滴もいけないのが、おでんで濃い茶に浮かれ出した。しょぼしょぼの若旦那。
出典:「開扉一妖帖」 泉鏡花
かん高く叫んで、多少、呂律がまわらなかった。よろめいて、耳をふさぎ、「ああ、聞きたくない、聞きたくない。あなたまで、そんな、情ないことおっしゃる。ずるい、ずるい。意気地がない。臆病だ。負け惜しみだ。ああ、もう、理屈は、いやいや。
出典:「火の鳥」 太宰治
譚はテエブルに頬杖をつき、そろそろ呂律の怪しい舌にこう僕へ話しかけた。「うん、通訳してくれ。」「好いか? 逐語訳だよ。わたしは喜んでわたしの愛する………黄老爺の血を味わいます。………」 僕は体の震えるのを感じた。
出典:「湖南の扇」 芥川龍之介
彼はひどく酔ってろれつが回らない。
出典:旺文社和英中辞典
He is so drunk (that) he cannot speak clearly.
締めの言葉
いかがでしたでしょうか?
時代と共に読み方が変わっていく言葉は、まだまだ他にもあります。
日常の中に少し学びを取り入れて、そして、少しだけ「知識力」を高めてみてはいかがでしょうか?
最後はこの言葉で締めたいと思います。
『知識は力なり』『knowledge is power』
イングランドの哲学者、フランシス・ベーコンの格言でした。